スマホの高額請求とwebで調べる方は、海外利用の国際ローミングでの高額料金発生を心配しているようです。でも高額請求の身近な例はローミング関連だけではありません。
スマホの高額請求につながる代表的な事例は以下のものです。
- 渡航時での海外スマホ利用時(通話、SMS、ネット)
- 課金サービスでの使いすぎによる高額請求
- スマホ破損による保障外の修理関連支出
どんな場合に高額請求につながるのかを理解していれば、事前にそれを防ぐことができます。海外利用や課金サービスなどにおいての対応策をまとめました。またスマホ破損による修理についても少し話を裂いています。
スマホ高額請求の主なもの
課金サービス
ネットゲーム
SNS
その他の会員制サービス
データ通信の高額請求
スマホの契約で定額制のサービスに入っていないケースはまれなので通常のネット利用については高額請求の心配はほぼないでしょう。でもパケット追加のオプションで500MBとか1GBなどの追加パケットを購入した場合はその限りではありません。特に自動パケット追加が有効なキャリアの場合、想定していなかった通信量が発生していた結果高額請求につながる恐れがあります。
海外用の通信料金
ローミング発生
渡航時に現地のキャリアで通信可能なサービスが有効な場合以下の料金が発生することになります。
音声通話
- 海外では日本とは違い、着信でも受信料金が発生します。
- 発信料金はもっと高額です。
ネット利用
通常の場合一日のわずかな通信量でのネット利用をしても、MVNOの月額料金並みに料金が発生します。標準的な1日のネット利用料金は2千円前後から3千円弱ほどです。
SMS
SMS利用でも国際料金が掛かりますが、音声通話ほどではありません。1通あたりの料金が日本より高いです。
現地のローミングサービスを使いたくない・高額料金を避けるためにはスマホ上の設定アプリで対応するローミング関連のサービスをオフにしておきましょう。
パケット定額加入のハズなのに?
日本でパケット定額に入っているのだから海外でもそれが摘要されるのでは、という誤解をしている方も実はいらっしゃいます。でもパケ定は通常あくまで日本での利用時のみ有効なサービスなので、海外用途ではそれに対応するサービスをあらためて契約するなり手配する必要があるのです。
パケ定のつもりで海外で日本にいる時のようにスマホを利用していたら海外のパケット料金で算出されてしまい何十万円もの請求が来た。
そんな驚愕(きょうがく)ものの事例も実際あるので、自分だけは大丈夫だと安心は禁物ですよ。
スマホ破損
保障サービスに入っているからスマホを壊しても無料で修理してもらえる。そういう思い込みは捨てましょう。破損の状況次第では結構高額な請求となってかえってきますので。
全損
保障期間内なら安く済む可能性があるものの、全損では機種交換を伴うので手間がかかります。バックアップの段取りをしていないケースではデータ復旧が困難となりえます。保障サービスに加入していないとかならむしろスマホを買い換えたほうが楽かもしれません。
部分的な破損
軽微な破損なら最低限の修理代で済むこともあります。またスマホのデータ保存領域が無事なら機種もそのままで使い続けられます。
液晶面の破損では運がよければタッチパネル交換だけですみそうですね。
保障サービス
加入しているといざと言う時割安で修理が受けられますがそれと引き換えに月々の料金もかかります。スマホはうっかり落としたり洗濯機に衣類といっしょに入れてしまったりしがちなので、普段から対策を講じましょう。
- 液晶保護シート(もしくはコーティング)
- スマホケース、手帳
- 防水・対衝撃対応のスマホにする
- 帰宅時はすぐスマホ一式を所定の場所に一度置いて存在を確認する
高額請求への対応策
以下では主に課金サービスにまつわる過剰な請求を防ぐための方法についてお話します。
子供
親がアプリを制限するのがてっとりばやい方法です。でも親より子の方がスマホを扱うスキル・知識ともにうわまわっているケースが多いので注意が必要です。制限を突破される可能性も高いので。
やはり一度親身になって話し合い、高額請求の怖さを知ってもらうのがいいのではないでしょうか。時には厳しい態度でメリハリをもってダメと言うのも必要ですが、子供の好奇心は畏怖による恐怖心を上回りがちなのです。ローミングサービスなどを海外で平気でオンにしたり、課金サービスを自由に扱えるように設定したりとかしてしまいかねません。
世帯のパートナー
やはり話し合うのがよいでしょうし、そのうえで取り決めをするのがベターです。ほかには専用口座を作り入金の上限額を決めておき、毎月それ以上課金できないようにするという手段もとることができるでしょう。
高齢者
高額請求や課金について料金体系にまつわる仕組みの理解が前提となるはずですが、困難なことが想定できます。際限のない課金の可能性があることだけは上手く伝えましょう。そしてスマホの利用制限をするとか特定のアプリを使わせないようにするのが上策です。
未払い
プリペイド課金型のサービスを優先的に選びましょう、プリペイドなら未払いによる請求にはつながらないからです。
また後払いサービスは思わぬ高額請求によって支払いが破綻しがちなので注意して使いましょう。
海外でのスマホ利用
海外でスマホを使う場合の使用例をいくつかまとめました。また大手キャリアの割安サービスを参考程度に知っておけばMVNOやプリペイドで海外運用する時の比較対象となるでしょう。
使用例
Wi-FIのみ
Wi-Fi以外はスマホの設定アプリでオフにしましょう。
- 音声通話
- データ通信
通話のみ有効
音声通話ローミング(※OSによって名称は異なります)はオン(有効)にします。
国際電話について
国際電話(日本から海外へ電話発信かける場合)は国際ローミング(海外での発信、海外現地同士の通話)ほど高額料金ではありませんが、国際料金はかかります(※国別で料金異なる)。
ネットも使う
データローミングもオンにします。データ通信を海外(現地)キャリア経由で使うことになります。一日でMVNO一月分の料金くらいかかると考えてもさほどオーバーではありません。最近は徐々に安くなってきてはいますが。
正規SIM以外を挿入
正規SIMによる国際ローミング(通話やSMS、ネット)が割高であるため、SIMを使い分けるともしかしたら安く上がる可能性があります。そういうわけで海外でスマホを使う時にSIMを挿し換えて使います。
現地SIM
- プリペイドSIM
- 一日単位での利用
- 短期(一週間前後)
- その他(1ヶ月前後)
レンタル
SIMもしくはモバイルルーターをレンタルします、渡航前にレンタル契約しておくと安心です、もしくは現地で手配しますか。
最近はモバイルルーターよりも割安な各種方法がでてきているので、最適な方法を調べて使うと良いですね。
大手キャリア別
au
au契約者は世界データ定額という海外用プランを使えます、一日980円というのは国際ローミングの標準価格(※MVNO一か月分)の数分の1という破格の料金ですね。
ソフトバンク
海外のうち一部の国(米国など)に限られますが、実質使い放題(日本で使う感覚)のプランがあります。
MVNOのメリット、キャリア契約との違い
キャリア契約との違い
国際料金に対応していない
MVNOでも最近では国際ローミングに対応しつつありますが、一部サービスのみ対応のMVNOが多いのが実情です。なので海外でスマホよく使う予定なら使い方にあったMVNO選びをするのがよいです。
対応ローミング例
- SMSのみ
- 通話+SMS
- ネット(海外データ通信)も対応
プランにより負担料金が異なります、又サービス名称については海外モードとかMVNOによります。
対応しているMVNO
- Y!mobile
- UQモバイル
- 楽天モバイル
- IIJ mio(みおふぉん)
- LINEモバイル
- mineo(マイネオ)
- DMMモバイル
- BIGLOBEモバイル
- OCNモバイルONE
- U-mobile
- b-mobile
など
料金体系がわかりやすい
MVNOのほとんどは国際ローミングは一部サービスのみ対応なので逆に言うと料金体系がわかりやすい印象です。
追加料金、オプション、その他保障等などもチェックしておきましょう。
比較的安い
メリット
やはりMVNOは料金が安いのが魅力ですね。通常の国内利用では国際料金がかかるリスクがほぼない事、追加料金も発生しにくいです。
デメリット
通話品質、およびネットの速度はMVNOによっても差が有ります。加入時期による差(※MVNOが想定している電波塔あたりの許容人数 vs その時の利用人数)も短期的には変化します。
サポートやきめ細かなサービスについては、MVNOではキャリアほど充実していません。
いっそデータ専用SIMにする(ネット専用スマホ)
DSDSスマホなら、通話はキャリアSIMにしてネットはMVNOのデータSIMにするといった使い分けが可能です(※通話を別MVNOの定額プランにすることも可能)。
データSIMのみでの運用
携帯電話番号(080などの)が無いと不便でもありますが、運用自体は不可能ではありません。ケースバイケースで要領よく立ち回れば携帯番号なしでもスマホ生活やSNS生活において支障なく運用することはなんとかできます。
- 通話についてはIP電話のみ
- ガラケーと二台持ち
- ネット専用スマホのみで運用
- モバイルルーターで(複数モバイル端末利用時)
定額契約に変える
ネット利用については通常ほとんどの場合パケット定額契約に加入している、ことを前提とします。
通話
5分までかけ放題
MVNOの通話かけ放題に多いのですが、5分では微妙な時間制限なので超過料金が発生しやすくなります。5分超過の回数が増え勝ちだということです。
でも5分以内で通話を済ませることの多い方なら魅力的なオプションプランとなるでしょう。
10分かけ放題
一部のMVNOで採用されている通話定額のオプションです。IP電話もしくはアプリからのプレフィックス通話になります。
IP電話
プレフィックス打ち込み不要の手軽さはありますが、通話品質については若干おとるかも知れません。慣れると使いやすいでしょう。10分間まで定額通話できるのも安心です。
音声通話(アプリ使用)
アプリからの通話およびプレフィックスを発信番号の前につけて通話します。多くのMVNOでは通話料金を半額程度に料金を抑えられます。
視聴サービス
視聴サービスを頻繁(ひんぱん)に使うなら、単独購入より定額サービスの方がお得となる傾向があります。
- 動画
- 音楽
- 電子書籍
渡航時
事前にローミング対応のMVNOで契約しておきましょう。
対応するサービス以外は設定でオフにし、渡航前に(もしくは現地で)使うサービスのみ有効にします。
利用期間が長めなら月定額のローミング用サービスを契約するか、又はいっそ他者サービスのレンタル契約がお得かもしれません。
その他
- ネットゲーム
- SNS(アイテム購入等)
- その他会員サービス
裏技
国内でしかスマホ使わない方は、国内専用モバイルルーターなら高額請求はまず発生しません。特にUQ WiMAX (※auのではなく)のモバイルルーターなら通常は国際対応や追加パケットにも対応していないのが逆の意味で高額請求を事前に避ける良い契約方法となりえます。
白ロムスマホ(SIMを挿していないスマホ)やタブレット端末、あるいは音楽プレーヤー(ipodtouch 6など)をUQのモバイルルーターで国内運用すれば、高額請求とは無縁の使い方ができます。