スマートフォン(スマホ)とパソコン(PC)、一体どう違うの?
スマホはPCをいろいろな意味で超えたコンピュータだという誤解があるようです。上位互換、だとの。
確かにPCよりはるかにコンパクトでなおかつPCよりスピーディーに同様なことができるのなら、今更PCなんて使う必要が無い。そう思う気持ちは理解できます。
ある意味真実でもあります。
実際スマホのハード的回路はSoCと呼ばれ、PC用よりもはるかに高集積であり高度な回路です。CPUとGPU、周辺IOのための制御回路まで一つの高集積ICに詰め込んだことによってコンパクトになっているのですから。それに指だけでさまざまな操作ができるという親近性もあります。
でも一つ重大な見落としがあるのです。それは
スマホはあなたのコンピューターではない
という意外な事実。
その証拠としてユーザー権限が制限されていて特権ユーザーの権限が剥奪されています。すべての権限を与えるとキャリアや端末開発メーカー、OS提供企業がいろいろと営利上困るというのがその理由です。
スマホは事実上キャリアやOS提供企業の所有物です。付与された制限を了承したユーザーにのみ、制限された範囲でスマホというコンパクトPCを使うことが許されているというのが実情です。
それに対して、PCは購入したユーザーにほぼ全権がゆだねられます。OSに関してはその限りではないものの、少なくとも特権ユーザーとして使う事ができます。
又、PCハードに関しては増設やハード交換の自由度があり、OSやアプリに至ってはサポート期間(アップデート対象期間)がスマホより長めにとられているため寿命も長くなります。
権限や自由度の差異、その結果どういう使い方の差が生じるかというと。
- スマホはコンテンツを楽しむためのコンピュータ
- PCはクリエイティブ要素も兼ね備えたコンピュータ
これはハードの違いというより、提供方法の違いからもたらされるソフト的な違いです。
PCをマスターするとこんなにも変われる
パソコンをある一定レベル以上に取得すると、さまざまな事が見えてきます。視野が格段に広がる、というか。スマホに限ってみても、スマホがどんな原理で動いているのか容易に想像つくようになります。
Windows(7,8,10いずれでも) あるいはMac OS(最近のバージョン)いずれかのオペレーティング・システム(OS)が入っている(もしくは入れている)PC(ないしはタブレット式PC)を使う事が前提で。
(※unix系、linux系OSは並行して使うとなおいいです。)
PC取得レベルや取り組み方によっても違いはありますが、最低限以下のPC基礎スキルをマスターすると少しは違ってきます。
- PC起動が出来る。
- PCの終了をソフトウェア的にできる。
- 文字入力が10本指で指を見ないで出来る、もしくは。
- そういう文字入力方式(タッチタイプ)を知っている。
- 欲しいアプリを導入(DL/インストール)できる。
- エクセルのような表計算ソフトをある程度使える。
- 複数文字コードに対応したテキスト処理アプリを使える。
- 画像処理ソフトを使える。
- ある種のファイルを保存したり読み込んだり編集できる。
- 最低限のセキュリティ対策を心得ている。できる。
- 権限の違いを認識している。
- Webブラウザでネット上のコンテンツを閲覧可能。
以上の条件はPCの最低限満たしておきたいスキルですが、必要スキルとしては高いものではありません。なのでスマホのスキルと複数かぶっています。でもPCはスマホほど親切ではないので上記の操作をマスターしておく意義はそれなりにあります。
さらに踏み込んで下記のPC基本操作もしくは知識をマスターすると確実に視野は広がります。スマホとPCが大きく異なるコンピュータであることも認識できるようになるはずです。
- 仮想OSと実OSの違いを知っている、わかる。
- ウィンドウズ(窓’s)とは何かを知っている。
- アプリとOSの違いを知っている。
- UNIX系のコマンドを使った事がある。
- PCが二進法で動いていることを知っている。
- SoCにどんな回路が組み込まれているか知っている。
- CPUとは何か聞いた事がある。
- CPUとGPUが違うものだと知っている。
- メモリとストレージの違いを認識している。
- ファイルの拡張子がファイル種類をあらわす事を。
- 実行ファイル(exec系)がある意味危険なファイルだと認識。
- 素性の定かで無いアプリ導入が危険だと知っている。
- HTMLとCSSの仕組みを最低限理解している。
- 何らかのプログラミングを試したり呼んだ事がある。
- 何らかの技術文書・声明をpdfで読んだことがある。
- メールアドレスや各種ID、HN、パスワードを管理できる。
スマホネイティブという世代を示す言葉がありますが。一昔ふた昔前はスマホがなかった時代で、PC(パソコン)を最初に購入し、取得したようですが。最近の若い方たちはスマホを最初に契約・購入して使い始めるのが一般的です。
スマホは使いこなせるのですがいざPCを使わせてみると十分に使いこなせない。そういう傾向があります。でも逆はありえないのです。ある程度のレベルでPCをマスターしているならスマホは短期間(一日?)でマスターできると断言してもいいくらいに。
ですからスマホで挫折してしまった人は一度PCをしっかりマスターするのがスマホ再チャレンジの最短距離です。プラスアルファの恩恵も得られますよ、スマホ教室などでスマホだけの操作を学ぶよりも、段違いに。
違いを押さえる・解かる
スマホ(スマートフォン)
既に述べましたが、スマホは所詮他者のためのコンピュータという位置づけにあります。完全にあなたのものとして好きなように使うことができない、それはネット契約が不可欠なモバイル系端末契約の宿命なのですが。
スマホを使うのは確かに便利で楽しいですが、個人情報の把握だとかソーシャル・ネットワーク(社会的つながり)だとか、ユーザー権限が一般使途に限られるだとか、いろいろなしがらみがついてまわります。さまざまな情報にアクセスできますが同時にいろいろな情報を半ば合法的に提供するはめにもなっているのです、スマホを便利に使うのと引き換えに。
情報収集(する)
web(ウェブ)
webとは要するに、光回線(FTTH)などの回線ネットワークで張り巡らされたところどころのポイント(端点)にコンピュータがつながった状態を前提としています。そして常時接続されたコンピュータはどちらかというと提供型の目的で24Hネットワークにつなげられています(※サーバー、といいます)。そして利用者側(クライアント)が常時ではなく必要な時にwebにアクセスすることでweb情報を閲覧したり検索したり調べ物、web上のアプリで遊ぶ・体験する、買い物をする・・・などのことができます。
コミュニケーション
SNS
SNSを代表としたソーシャル系のサービスはスマホ利用とほぼ不可分な関係にあります。住んでいる場所や年齢/性別とか社会的な地位・境遇にかかわりなくネット上でコミュニケーションがとれるのが魅力的です。反面スマホ依存によるストレスの大半がSNSだったりしますが。
ブログ
ブログ(Blog)はホームページ(HP)より簡単に情報発信できるツールです。コミュニケーションもできるのですが昨今のSNS人気でお株を奪われた感はあります。無料でも開設できますしWP(ワードプレス)などでサーバーの有料契約をしてもブログを開始できます。なおスマホでブログ更新はもちろん可能です(WPを含め)。
メール(mail)
メールのやりとりは実はもっとも基本的なインターネットの使い方になります。今尚仕事からプライベートまで最速最短なネット利用における合理的・コンパクトな手段といえます。
メールアドレスは複数もつことができますがフリーメアドとプロバイダ系メアドは使い分ける方がセキュリティ的にも個人情報管理の点でも有用です。なお自分でサーバーを契約したりメール専用サービスを使って信頼性の高いメアドを使うこともできます。
課金
実はスマホ契約と課金は相性が良いのです。課金サービスがなければスマートフォン社会はなかったのではないか?という問題提起が出来るほどに。
ゲーム
各種クラウド系サービス
情報収集(される)
スマホは情報収集ツールであるというのは片面的な解釈です。むしろ情報収集「される」ツールと考えるのが的を得た解釈になります。
ビッグデータ
顧客情報
PC(パソコン)
PCは自分のためのコンピュータです。但しネット(web)につなげたりブラウザを使うことである程度個人情報は使用履歴として抜かれますが。いずれにしてもそれは合法的な情報収集(される方)なので致し方ありません。
既にお話したように、PCをマスターすればコンピュータとかスマホとかネットワークなどの知識をベースとして広い視野を持てるようになります。
+スマホ的要素を持つのがPCです(スマホで代用できるのはweb的、sns的な使い方、及び権威を備えた人が行う上から目線の情報発信=後述 に限定されがち)
ハードウェア的違い
スマホにはSoCという集積回路(IC)が使われています。スマホのスペック(機能差)を知りたいならまず最初にSoCを見るのが通であるといえるほどに。
PCではSoCを積んでいるのはおそらく小型でハイパフォーマンスを得るためのノートPCとかタブレット型PCに限られるはずです。というのは、CPUやGPU、周辺回路を集積することは技術的には可能であってもそれはベストな選択とは必ずしも言えないからです。
スマホがSoCを積むのは(CPUやGPU、ピアレント・ボードを分けて搭載しないのは)やはりそのサイズ的制限に理由があります。加えてSoCがあらかじめ発熱を最小限に抑えるよう設計されるのと引き換えに能力向上はある程度犠牲にしているという事情もあります。
廃熱
スマホに水冷式や空冷式の廃熱機構を持たせるにはサイズ的にかなり無理があります。そのため発熱を抑えたSoCを設計し製造することが優先されてきたようです。
ソフトウェア的違い
権限
スマホ社会はある意味国家の陰謀(いんぼう)もとい望まれた未来社会的なありかたでもありますが。スマホ社会を実現するために最低限のセキュリティを実現する必要がありました。その際スマートフォンにPC同様すべての使用権限を付与することはいろいろな意味で都合が悪く非効率だとサービス提供側の諸企業は考えたようなのです。セキュリティ理由が主ですがほかの理由も含めると。
- スマホを使いこなせない人が増える
- セキュリティソフトが重くなりスマホ活用リソースが減る
- セキュリティ被害での訴訟が増える
- 一般権限に限定した方が万人向けの情報端末となる
ようするに(スマホ提供側の)企業の事情で、スマホの権限は一部剥奪される形で提供されるのが主流になりました。
制限された使い方を強いられていてもスマホネイティブ世代の過半数はそれをあたりまえのことと受け取るでしょう。でも本来コンピュータとは購入したりくみ上げた人が(国内法/国際法を犯さないという前提で)自由自在に使う権利があるはずの機械・ツールなのです。
ですがネットや通話契約とワンセットで提供されるスマートフォンというモバイル・ツールはコンピュータへのアクセス権限を制限された利用法しかできない宿命にあります。
アップデート
スマホでは(android、iOSともに)半ば強制的なOS(オーエス)のアップデートを定期的に実行しなければ安全に利用できなくなります。スマホネイティブ世代はこの仕組みの理不尽さに鈍感なきらいがあります。
アップデートは本来OSバージョン毎に行われるものでした、PCに関しては(少なくともWIndows系 OSでは)今でもそうです。どういう違いがあるかというと、一般的にOSのバージョンを上げればコンピュータのリソース(資源)を浪費する傾向にあります。CPUの負荷は上がり、メモリ(RAM)の容量を圧迫するのです。アップデートされたOSだけのために。
もうおわかりでしょうが、スマホの買い替えを促進するのに効率的なアップデート方法なのです、半強制的なOSアップデートというのは。だからといってアップデートしないと最新のセキュリティー・ホールを埋めることができなくなりますから、アップデートしないわけにはいかないのです。
- OSのアップデートは事実上の強制
- セキュリティ上のサポートは最新バージョンのみ
- 今のスマホはいずれ使えなくなる
自分の為を優先できる
スマホは所詮「利用されるためのツール」と心得ておくと心理的なしがらみやストレスから解放されやすくなります。端的に表現すると……一部勝ち組や権威者・インフルエンサーを除いて、スマホのみで人生を開拓していくのは無理・無駄が大きすぎます。
- 自由度
- 生産性
- 安全性
- 開発
- 収入
以上の目的や利便性を達成しようとお考えなら、スマホだけとかタブレットのみではなく、パソコンも加えるべきです。
スマホとPCを使い分けられる
スマホはやはり常に身近にあるネット利用可能なモバイルツールであることがPCにはない圧倒的な強みです。PCのように起動のおっくうさもなく気軽に利用できます。
他方PCはどちらかというとビジネス寄りというか開発系、情報発信系(より精緻に行う向け)と言えます。ちなみにPCはサーバーなども含みます。
この両者を使い分けられると、人生においてかなり大きなメリットとなるはずです。
PCの特徴を知ればスマホにない利点に気づく
一部重複するかもしれませんが、もう少し詳しくPCとスマホの違いを
権限
PC
特権ユーザーでコンピュータ(PC)を使う事ができます。もちろん一般ユーザーでも使うことができますしユーザー権限を使い分けることがセキュリティ確保のためには優れていると知ることもできます。
スマホ
既にお話したとおり、スマホは一般ユーザーでしか利用できない仕組みになっています。コンピュータとしては機能を制限された使い方しかできないため(ブートから終了まで)、ごく一部のユーザーはjailbreak(脱獄)やroot化(ルート権限奪取)という行為に走りがちです。でもそれらの行為で権限を得ることと引き換えに、スマホ提供メーカーや通信キャリア(MVNOも含む)の保障も手放すことになります。
ソフト
OS
- Windows
- Mac OS
- Linux
アプリ
- ビジネス系
- 基幹無料系
- 無料系2
ブラウザ
- Chrome
- firefox
- safari
- opera
- IE
- その他
ファイル
- 拡張子≒ファイル種別
- 主要な文字コード
- 国(ロケール)
スマホ用途
- バックアップ
- USB接続
- 開発からエミュレーション等
その他
クリエイティブ
GPL
娯楽
ゲーム
その他
- dual ブート
- multi ブート
- 開発環境
- web収入
PCの知識をスマホ運用に最大限生かす
windows
- ディレクトリー構造(ツリー階層)
- ファイル種別
- プロセス
Linux
Unix
OSの基本がわかる
コマンド
バックグラウンド・サービス(デーモン)
ユーザー権限(特権ユーザー/一般ユーザー)
R/W/E(読み、書き、実行)
su(スイッチ・ユーザー)
UNIX系のOS(Linuxはフリーで使える)を最低限マスターし上記の用語がわかると、スマホが一般ユーザーである理由や提供されている合理性に納得できるようになります。
iMac
windowsとunixの中間のOS(※POSIX準拠)
情報発信にはPCが欠かせない理由
スマホだけでできるという誤解
スマホがあればPCなんて要らない、確かにそうかもしれません。でもPCを使いこなせるとできることが格段に拡がる(視野もふくめて)のもまた否定しきれない事実です。
スマホだけで人生を謳歌(おうか)できるのは下記の人たちに限られます(※その理由を後で少し解説します)。
- インフルエンサー
- 芸能人
- 有名人
- 特定分野で発言力・権威のある人
- 企業トップ
- 政治家
スマホがあれば各種SNS(インスタグラムやツイッター、フェイスブック、LINE)で情報発信したりネット上での交流ができます。SNSアカウントがあれば、その環境でテキスト(文字)と画像、スマホで直接撮影した動画を含めて簡単・手軽にアップロードできるからです。
複雑な編集やプログラム開発、上級的な動画編集、画像編集などはPCが無いとできないものの。上記の権威者や影響力をもつ方たちは文字+画像そのままの発信でも十分に効果を発揮できるからです。
一般人の立ち位置
特に知名度もない一般人(失礼)の立場では、スマホだけで社会的影響力を発揮するのは結構大変です。逆に言えば、スマホだけでネット上での発言力を発揮できたり支持者を集めることができるたぐいの人達はインフルエンサーの素養ありという事でもあります。
でも一般的な人はやはり、PC(パソコン)を使ってそれらの不足分を埋めるのが効率よい作業条件となります。もちろんPCだけで事足りるわけではありませんが、情報収集や情報加工・生産の基本はPCを使うことが前提となってきます。
作業効率
スマホは画面が小さいので作業効率が悪いと誤解されがちですが、それならスマホに大画面ディスプレイをつなげば済む事ですから。でもそういう理由だけではないのです。
andorid系スマホは仮想OSというハンディがありますし、iOS系スマホは実OSを搭載しているもののスマホ価格を最適化するためにハード的スペックを削っていて…要は両者ともPCの替わりとはなりにくいのです。
スマホですべてをやろうとするより、PCを使い分けるほうがはるかに作業効率があがります。
生産性
スマホはいうまでもありませんが、android系/iOS系のOSが入ったタブレットも同様でPCには及ばないと割り切った方がいいです。
スマホ+タブレットでかなりの事ができるのは事実でもありますが、やはりネット的交流や情報発信の一部機能に限定されます。
PC(パソコン)学習・上達法
自分で実際に使い続ける
検索エンジン
- 自分で調べる
SNS
- 活用する
- ROMる
- 参加する
大手媒体
政府
大手企業
メディア
- マスメディア系
- 大手キュレーション系
- wikipedia系
独学
- web
- 本
- アプリ導入
- 遊ぶ:ゲーム等
- 開発環境を導入する
- サーバーを借りる
- WPなどを運用してみる
おススメのPC
※web専PCは買う必要なし