Googleの純アンドロイド(pure android)端末を選ぶにあたって注意すべきこと

アンドロイド、のアイコン画像

スマホ初心者は純アンドロイド(pure android OSの入った)端末は避けたほうが無難だと私は考えます。初心者向けのOSでは無くどちらかというと玄人むけの設定その他を操作しなければならなくなりますので。

もし最新機器に強い関心&興味がある、真っ先に触れてみたいというパーソナリティーなら別ですが。そうではない限り純アンドロイド系の端末はスマホ初心者には勧めない方針です、このサイトでは。

以下純アンドロイドとかandroid OSおよびそれが搭載されたスマホの特徴を少し独特な観点から解説してみたいと思います。

キャリアのカスタマイズが施されていない純正android

pure android | Stock Android などと呼ばれている純androidとは。

Googleからリリースされたアンドロイド(OS)をそのまま使っているという事。つまりキャリアや各端末を開発・提供しているベンダーがそのOSに独自改変を行っていない純正アンドロイドのままであるOS、という事です。

通常のアンドロイド用OSでは。

スマホユーザーが使いやすいように、ないしは各端末の操作をより直感的に扱えるように通常はOSをカスタマイズした上で提供されます。使いやすさ以外には端末の動作速度を高めるための最適化が施されることもあるでしょう。

それに対して純アンドロイド(ピュア android OS)は。

純アンドロイドはGoogleが提供されたOSそれそのものをそのまま使っています。キャリアのスマホに慣れてしまっているスマホ初心者には一見とっつきにくい印象を与えるかもしれません。

android に対し、キャリア独自の特別なアレンジがなされていない

とっつきにくい印象(初心者)

かんたんメニューみたいなものは用意されてない、と考えるとよいでしょう。

初心者でもとっつきやすいスマホをMVNOで探すための参考記事

>> MVNOで契約可能なandroidスマホ 機種の特徴 概要(メーカー別)

GUI的操作よりもCUI(テキスト操作)が主体な印象

絵的、直感的な操作よりもテキスト・コマンド主体の合理的操作、速度・効率重視の操作方法

android上で動くアプリ・ソフトウェア動作は相性がいい

ある種のアプリはサクサク動く 期待大です。何故ならandroid OSで動くアプリに対して操作性とひきかえに速度を犠牲にするような二律背反のカスタマイズは施されていないからです。

(反面)カメラ周りとかへのハードウェア最適化などは期待できない

つまりスペック次第では重い・使えない可能性 特にカメラ周り。過去の機種ではNexusの一部機種が顕著のようでした。

そもそもandroidOSはハードウェアを高速化するのには向いていないのです。これは後述します。

ですが最近のGoogle PixelやPixel2 などでは事情が違ってきています。特にそれらの上位機種(高額機種)ではハードウェアのハイスペックでOSの本質的な不利・負担を相殺することができます。

Nexus系の端末はリファレンス端末としての側面の他に、Google公認のもとでのroot化が可能な端末という事情がありました。それに対し2016年以降のNexusに変わるPixel端末リファレンス端末(最新機能お試し端末と表現した方がわかりやすい?)である側面の強調が増してきた感があります。

要するにPixel端末ではカメラと連動したAI機能などといった最新技術を真っ先に試す用途としてのレファレンス端末の面目を果たしていると期待できます。

android OS の一般的な特徴

アンドロイドOSは仮想マシン上で動きます。仮想マシンとはHWではなくSWでのエミュレーションです。一言でその特徴を表現するなら、自由度は飛躍的に増しますがそれと引き換えにCPUやRAMにかかる処理負担が最高数倍以上増します。

unix系(Linux) 上で動くエミュレーションマシン

その仮想マシン上で動くandroid OS。何故こういった方式でスマホを提供しているかというと、スマホ端末のベンダーが各自自由に開発ができるというメリット・合理性が生かせるからです。もう少し踏み込むと特許技術などの流出を防ぐ意味合いもあるのでしょう。

その点、独自企業アップルで提供されるiPhone(アイフォン)シリーズとは全く異なっています。iPhone 上で動くオペレーティング・システム(OS)のiOSは、iPhoneのCPUに対して実質マシン語レベルで動作します。コードはObjective Cというマシン語と実質的に等価に置き換え(コンパイル)可能な言語で書かれています。

android OS はjavaという言語で書かれています。そしてjava仮想マシン(※これはUnix上で動くSWエミュレーションされた仮想機械)を共通にワンクッション置いてあることで、いろいろなスマホ端末開発ベンダーが提供するさまざまなスマホの特殊な機器構成であっても共通化した仕組みで動かせられるのです。

つまりソフトウェア(ベースとなるOS:Linux) 上で間接的に・ワンクッション置いて動く

SW(ソフトウェア)間接駆動は理論上、HW直接駆動の3倍以上のマシンスペックが必要と考えても言い過ぎではないでしょう。実際iphoneシリーズのマシンスペックとandroid高額機種のマシンスペックを比較してみれば明らかになることです。

但し実際にスマホを使ってみればわかりますが、3倍のマシンスペックは発揮されません。androidはスマホ端末の違いを吸収して共通な仕組みで動かすという離れ業をするためにSW(ソフトウェア、仮想マシン)駆動というハンデを負っていますから。

必ず3倍の負担がかかるわけではなく、うまい具合にHW抽象化の仕組みが部分的に取り入れられればハイスペックなHWを生かすこともできています。androidからiphoneに戻ってこないユーザー層が一定数いる理由はandroid OSの自由度以外にも、一部ではありますがハイスペックの実感があるからのようです。

でも平均してみた場合、アンドロイド端末では実際スマホのスペックは発揮できません。調べてみれば違いは明瞭ですが特にカメラ等で差が出やすいようです。

iPhone のiOS はハードウェア上で直接・ダイレクトに動く

iPhoneと比べてカメラアプリの動作が重くなりがちだったりとか、発熱量が多い理由は。それに対してiPhoneのカメラ操作がスムーズで快適でありがちなのは。

アップルが優れているからというのはちょっと違うようです。まあカメラ解像度とかはandroid端末と比べて負担が少なく有利でもありますが、やはりHW(ハードウェア)直接駆動型のOSであるアイフォンははじめから有利な状況なのですね。android OSと比べて。

純アンドロイド端末、OS

レファレンスデバイス

動作確認用の端末

お試しフィードバック用の端末

一般ユーザーのメリット

少ないかも

最新の機能を試す?

くらい

 

仮想化マシン上OSの宿命

 

ハードウェア(HW)抽象化層の有無

CPUはソフトウェア経由で余分に動かさなくてはならない

メモリ(RAM:ラム)も仮想マシン駆動を実現する為の分、余分に確保
しなくてはならない

スマホのCPUやメモリー(RAM)についての参考記事
>> スマホのSoCチップについてわかりやすく解説するよ

 

メモリー(RAM)についてもっと詳しく
>> スマホのメモリー階層についてもうちょっとだけ詳しく解説します

 

GPU

HW直接駆動可能なデバイス例

3D描画では javascript(WebGL) からのHW駆動を実現

スマホGPUについての参考記事
>> スマホ初心者でも知っておきたい、(SoC上の)CPUとGPUの違い

android端末の現実

iPhone並みのCPUクロック、コア数、RAM搭載量において

iPhone並に稼動するandroid式のスマートフォン端末を私は知らない

強いてあげれば同様のiOSで稼動する iPod touch6G(音楽プレーヤー)
のみが唯一の例外で、サクサク動作する。

カスタマイズされたandroidの期待と限界

アンドロイド端末は主要なメーカー
だけみても優に10数社あるし
国籍もさまざま

内部の部品一つとっても、統一性が無い

android端末(特にハイエンド機)は
CPUクロック、RAM容量ともにハイスペ

でも
ロースペ気味(失礼)といい勝負程度、
なのはHW直接駆動 vs SW上駆動の違いによる

OS設定などの使いやすさ・
操作性はカスタマイズ側に軍配

 

HWを事前に業界をまたがって抽象化しておけば、
ハードウェア直接駆動の機構も部分的には導入しうる

実際は、SW駆動が主流

何せ機種が多いし新機能の開発ステップも早い

つまりすべてに対応できない

ブラウザとか

iOS vs android で顕著な差があまり見出せない傾向が見て取れます。やはりメモリー(RAM)負担は若干android OSが大きいようですが、顕著なさが見られないのはHW抽象化の仕組みがある程度取り入れられていると推測するほかありません。Webブラウザはスマートフォンの基本的・重要な使用アプリですから。

その他にも、ハードウェア直接駆動の仕組みが部分的に採用されているのであろう基本アプリはおそらくあるのでしょう。

キャリアや端末ベンダーのカスタマイズが施されているandroid

初心者向けというか、カスタマイズされていないOSが主流であったならそもそも今のようにスマートフォンが携帯電話にとってかわることはなかったのでは、と私は推測しています。

とっつきやすい(初心者にもわかりやすい)傾向

端末:そのスマホ、への最適化が部分的に施されているであろう、という期待

重いか軽い(早い)かはトレードオフかもしれない

操作性とパフォーマンス最適化、の

反面、root化とかは多分だがやりにくいハズ

本来純androidに対して行うロック解除
にカスタマイズOS用のワンステップが加わるため

root化などやるべきではない

一般的な普通のユーザーには最早root化をするメリットはほぼありません。断言します。

スマホの技術への知的探究心がある者だけが踏み入れてもよい領域です。

root化すればセキュリティ維持は全く期待できない、というのが主な理由です。

root化時におけるさまざまなリスク

OSのアップデートにしばらく対応できなくなる、最新OSへアップデートが遅れがちなどの問題があります。

root化アプリ等の提供元が信用に足りるかどうか?仮に100歩譲って提供元の責任大本が信頼できるとしても、そこに各種root化OS用アプリを提供しているさまざまな人たちがすべて信頼に値するでしょうか?

便利なアプリを無料で提供している人(日本人とは限らない)が往々にしてウィルスやワームなどのセキュリティ・ホールをこじあけるプログラムを紛れ込ませている事が往々にある、という事実は覚えておいてください。

Nexus が提供されなくなってから更に下火になっている感もあります。ビジネスモデルとしては見合わないのでしょう、root化市場?は。

2016年以降、Nexus に変わって PixelがGoogleから提供されていますが。Nexusは「root化してよい端末」という認識が大きかったのですがPixelは「リファレンスデバイス」「最新のandroid端末の機能を試すための端末」といった認識が主流のようです。

誰でも簡単にroot化できる?

「誰でもかんたんにroot化できますよ」

を鵜呑みにして安易にroot化するのは(愚の骨頂もとい)止めておいた方が無難です。デメリットが大きすぎます。

もし、どうしてもroot化したいなら

  • OSのアップデートはあきらめる
  • 個人情報のセキュアな部分は抜いておこう
  • クラウド連携もしない
  • サブ機として扱う
  • Webアクセスは信用のおけるURのみL直アクセス
  • root化端末では、Google Playでのアプリ購入
    は危険性が飛躍的に増大しがち
  • 理想を言えば、オフラインで使う(それって、スマホ?)

 

結論まとめ

初心者には純アンドロイドは向かない傾向

つかいこなせない、というわけでは無いですがおそらく「これがスマホ」という印象を持つかもしれません。Unix系のパソコン操作に慣れている方なら案外スムーズに入っていけそうですが。

初心者向けのスマホ選びに関する記事一覧

純アンドロイド端末はコンピューター・スマホの本質にアプローチできるかも

コンピュータの仕組み、スマホ本来の動作。そういった向きに興味のある人にも純アンドロイドOS、それ用のGoogle端末はおもしろいでしょうね。

root化はしないほうがいい(初心者、決意・覚悟の無い者)

アプリ開発者は必要に応じてroot化も止む無し(サブ専用機にて)?

実際には一般的なスマホアプリは一般ユーザー権限経由で動くため、あまり必要性はないでしょうね。

カスタマイズとかはroot化端末ほど自由度はないものの、アプリを探して行うのが一般的な賢い対応だと思いますよ。